叶わぬなら儚く熔けて消えて。

作者萌紅




 ゆき。



ねえ、ゆき。





どうして私を好きになれないの?

私じゃあ駄目だったの?



私の上には、なんで

降ってくれなかったの…?



ゆき…ねえ、ゆき。







今年も、また雪が降ります。


――――けれど、

私の上には、落ちてきません。