幽々噺 ―巡逢の旅―

作者本郷ゆき

会いに行って欲しい人が居る、と俺の中のもう一人の人格が言う。俺に命を与えてくれた彼の為に電車に乗った。生きる意味を見失った少年が、旅を通じ成長してゆくお話です。


僕の心臓は君のもの。

僕の身体は――……。


なんて皮肉な運命だろうか。





『僕は君で、そして君は僕だ』



同じ名前の僕等。


――偶然が幾重にも重なり、

運命はいつしかクロスした。



「…なら、俺の代わりに」


「お前がきればいい」



君の死無くしては、


僕は生きることすら叶わなかったから。



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(キーワード:病/病気/病院/手術

幽霊/取り憑く/事故/未練/留年

心臓移植/ファンタジー/オカルト

中学生/泣ける(?)/感動(?)

愛/涙/電車/旅/家出/恋愛)


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執筆開始 2012.01.04.Fri


©Yuki Hongou