青春の心に走る鉄道。アクアブルー。それぞれの停車駅に個性があり、それぞれ喜びと涙がある。
この町の名前は、「堕天使たちの鳥かご」。
安全で、平和で、あらゆる不安や恐怖から守られている。
だけど、心から幸せだとは誰も感じていない。
この町には夢がないからだ…。
鉄道会社との契約により、この町に住む20歳以下の少年少女は誰でも自由に列車に乗り込み、旅することが許されている。
この町に住む少女、南奏(みなみ・かなで)は、寝台特急アクアブルーに乗り、町を出ることを決意する。