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夕方帰り道に差し掛かる度、真壁真一は空を見上げていた。
いつもと同じ道、同じ曲がり角。
真一にとって今に繋がる全ては「ここ」。
何かを手に入れるには、何かを手放す必要があるかもしれない。
過去に縛られる日々に嫌気がさし、新しい『何か』を見つけたくなった。
そんな真一にとっての夜空は、大切なものを見失わないように、自分が進むべき場所への道しるべであった。
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