「えーっと… あ、あった!!」
今私が立っているのは、今日からお世話になる下宿先の家の前。
そして、同い年の幼馴染である、双子の“遼ちゃん”と“悠ちゃん”の家の前である。
遼ちゃんは、昔からドジだった私をいつも助けてくれた、お兄ちゃんみたいな存在。
とっても優しくて、あの太陽みたいな笑顔が本当に大好きだった。
それに比べて悠ちゃんとは、よく喧嘩をしていた。
でも、一度私がいじめられた時、陰でいじめた相手を片っ端からボコボコにしてくれたらしく、すぐにいじめはおさまった。
不器用な優しさを持った悠ちゃんは、私の初恋の人であった。