人間の幸せとか不幸せとか
誰もが考えて通る道を、丁寧に書いている文章に好感が持てた。
何が不幸なのか。
どうして不幸なのか。
考え出せばキリがなく、結局その答えは自分自身にしか出せなくて、誰かに教えてもらってどうこうなるものではないのだろう。
それでも、きっとこの主人公は不幸にはならないのだと思う。

ちょっと辛いことを言うと。
中盤の『地雷』って単語はちょっと近代的過ぎるかなー、とか。
唐突に出てくる叔父が都合よすぎかなとか。

ちょこちょこ気になる点はあったのだけれど、それでも読み終わった後にすっと胸に入り込んでくる何かがあったと思う。
15ページでこれだけの何かを書けることは素晴らしい。