由香ちゃん日記

作者桜木 樺

ある日突然、仲が良かった友人“由香ちゃん”からメールがきた。
その日を境に、あたしの平凡な生活は徐々に崩れ去ってゆく………


ドクン…ドクン…と、心臓が嫌な音をたてる。


身体自体がもう、力を少しでも抜いたら崩れそうで。


もう、あたしの頭のなかでは、これからどんなことをされるか、想像してしまっている。


“痛いこと”をされるのは、分かっている。


でも、だからこそ、想像してしまっている以上、動くことができない。


トン……トン……トン……トン


足音がどんどん近くなる。


来た………!


来るな。来るな。来るな。来るな。


キイィ………


ドアが開いた瞬間、そこであたしの思考回路は、止まった。