世界に異変が起こった時鍵になる物、封印石。秘宝集めを趣味にするリーゼが魔法をぶっぱなし、体力のある限り封印石をかっぱらう〈?〉ため旅をするお話。

その昔、神は五つの世界を創った。

天上界、魔界、妖精界、冥府界、そして人間界。


神は五つの世界を象徴する石を創った。

天上界は天上人のそのほとんどの瞳を彩る青玉。

魔界は魔族が好む血のような紅玉。

人間界は彼らが踏みしめる大地を彷彿とさせる黄玉。

妖精界は緑なくしては生きていけない彼らの性質を現すような翠玉。

冥府界は青と紅を混ざり合わせたような紫玉。

五つの石を『五彩の封印石』と呼んだ。

この宝石のような石は五つの世界が均衡を崩した際に使われるようにと、それぞれの世界の王に預けられた。


そうして神々にとっては短くも早い、世界が創世されてから一億と5千の月日が経つ。


世界の均衡がゆっくりと崩れようとしていた。