少女の世話をしてくれていた夫婦の片割れが逝った。奇怪で理不尽な死を悲しむ少女の前に現れたそれは、ひとつの仮面だった。
仮面は偽るためにある。自分の上から役を載せて他人として偽る。自分を消すということこそ、真骨頂だ。
仮面噺
だが、愛していたと言うのは偽りではないんだ。