過去のトラウマから、自分の女と言う性を認めることが出来ず、「男子」として生活を送っている茜。
「茜が男で居たいんだったら、おれはずっと茜の傍に親友としてあり続けるよ」
茜の隣にずっと居た創。
「おれは茜が笑っていてくれたら、本当に幸せなんだよ」
2人の前に現れた少年は、茜と創が守り続けていた砂の城を壊す鮮烈な風のようだった。
「俺、茜のことが好きなんだ。女として茜が欲しい」
その強い感情は、茜を戸惑わせ、創を恐れさせた。
茜が大切で、大好きで。
その想いだけが、少年の全てだった。
「俺はこんなに茜のことが好きなのに、何で、茜は創が好きなんだよ……」