清乃

16才のパラレルワールド
文章力については相当高いレベルだと思う。書き慣れている感があり安定しているので安心して読むことが出来る。
言葉を知っているし独特の繋ぎ方で個性のアピールを強く感じた。


この物語はパラレルワールドでの出来事だと思われる。
作者様は文を書く、ということに手馴れてはいるが「自分のイメージをいかに読者様に映像化して伝えるか?」という点において非常に書き足りなさを感じた。


興味をそそる伏線のようなものは色々張り巡らされているがどれも回収できていない印象を受けた。
携帯小説は素人でも楽しく簡単に小説を書くことが出来る、というお手軽さが受けているのだと思う。だから作者様がどのように作品を書こうが自由であるのは間違いない。だが、もし読者が欲しい、という思いがあるのならば。
もう少し独自の世界を噛み砕いて書く、ということを念頭に置いて書いた方がよいのではと思う。今のままでは個性が強すぎて読者様はついていけないような気がする。


この作者様は「強い個性」という最大の武器をすでにお持ちだ。その武器の「活かしどころ」をゆっくり吟味して欲しいと思う。
応援したい。