最中

説得力があるんだよなあ
文章力[80/100]
構成力[75/100]
合致度[80/100]

短編向きではないかもと思わせるお話というのにはいい意味と悪い意味があると思うんですが、前者。

ラストが素敵です。勢い。読後感。リズム。どれをとっても爽やかで暑苦しくて、実緒の台詞の意味もすかっとするしきゅんとするし、胸に素直な音色で入ってくる。強引なんだけど、二人が恋に落ちかけたこと自体にはなんの強引さもないなあと思いました。

実緒ちゃん裏ありそう。意外にもてもて雄介くん好きなんです。最強女コンビもなかなか丁度の濃さでした。

最後の一文すきです。突き刺さるのにふわっと浮き上がってきらきらと輝く端的な一文。信じられない! きらきらした恋の始まりですけれど、お互い相手の都合のよい顔、格好をつけた顔しか見ていないので、これから大変だろうなあ。ロマンスはがっかりがっかりしながらころころ転がってゆくんですね。でもそのお互いさまの絶望の過程がいいなあと、こんなふうに思える恋の始まりはたいてい、素敵な説得力があると思うのです。それでも好きだともっといい。

災い転じて合体と為せ!\(^o^)/