高校最後の1年間で弥生が出会った、過去の恋と新しい恋。それは誰にも言えない苦しい恋のはじまりだった……。

誰にも言えない恋でした。



あることがあってからもう二度と恋をしないと決めた私、村田弥生。


恋なんて失うものはたくさんあっても、残るものなんて何もないと思っていた。


そんなある日、彼に出会う。


彼のまわりは静かな空気に包まれていた。


そしてその横顔に一瞬で惹かれた。


季節が進むにつれて彼のことを知り、そのたびに胸が苦しくなる。


だけど……多くを望んだわけじゃない。


ただ、見ていられるだけでよかったのに。



高校生活最後の一年で出会った、想い。


あなたに出会って初めて知ったこと。