杏花

あの香り。
金木犀の香り。


互いに伝わる温もりと切なさ。



幼なじみという特別な距離の中で、互いの想いを押し殺す二人。


『わたしの方が好きなのに』という紗知の感情が、とてもリアルで人間性が溢れているように感じました。


金木犀の香りが漂う帰り道での二人の会話がとても印象的です。


文章や台詞の一言一言に温かさと切なさを感じ、胸がじんとしました。


素敵な作品をありがとうございました。