ただ一人、真実を知る少年は
今、危機に晒された。
「あなたが原因ですか」
ただ、真実を知りたかっただけ。
「何も、知らなかったっ」
ただ、頼って欲しかっただけ。
「もっと大切にして!?」
ただ、知って欲しかっただけ。
「行くなよ・・・!」
ただ、側にいたかっただけ。
「誤算だった・・・」
ただ、好きになっただけ。
うちに秘めた想いは、全て過去形で。
彼女が彼等に出会わなければ、
こんなに早く、
カウントダウンは始まらなかった。
「・・・ごめん」
お願いだから、泣かないで。