春を操る。

作者


4月。

春と共に君は僕の前に現れた。

目の前にいるはずなのに、なぜか君は遠かった。

君を操れたら、君の目を奪うことができたなら。

僕はきっと幸せだろう。




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高校2年の春、尊(みこと)の前に現れたのは真っ白な女の子だった。春野 琴。(はるの こと)

琴は独特の雰囲気を漂わせる大人っぽい転校生だった。