赤い月、泣いた 【完】

作者三田ばーばら

「あんた、狂ってるよ」食べかけの生春巻を皿に落とし、ヒロシが叫んだ。ねーちゃんからカオル、そして今、私は「あんた」に墜ちた。



 




大切なものを失った翌日、

不意に流れ出した女のしるし。



-やっぱり私は、女、なんだ-



そんなあたりまえのことにひどく動揺した。



あきらめるもあきらめないも、ない。



ほんとうに好きな男と結ばれるまで、

泣きながら女でいればいい。

 








珊瑚島さん★agehaさん★緋夜さん


2010/01/18~ 01/22


2010/01/24付

[純文学]注目作品に選ばれました!

ありがとうございますm--m