陰陽師見習いの少年が、ある日、時空を移動する魔法の懐中時計で異世界に飛ばされてしまった。そして彼がいないまま10年の時が過ぎたある日、物語は動き出す

古くから名の知れた陰陽師の家系に生まれた少年。ある日彼は、陰陽師となるための修業を抜け出して、家の蔵に隠れた。そして、時を同じくしてその蔵の中で見つけて、以来愛用していた不思議な懐中時計が、不意に時を刻むのを止める。

その時計の秒針は、運命の扉が開く時を計り続けていたのだ。


カウントダウンを終えた時計。そして何も知らない少年。


運命の扉は、何も知らない少年の前に開かれようとしていた。