導花線
ピリッとスパイスの効いた本格時代劇はいかが?
金の種を巡るこのちょっとした事件の主人公は、どこまでも実直な一人の侍。
小悪党の上役。
裏事情を知る男。
そして、腹黒い家中…?
サラリと読めてしまうこの短さでありながら、最後までしっかりした物語の運びで、作者様の優れた構成力に唸らされます。
そんな風に書かれたら★つけられないですが(笑)、気持ちは★5つで。
読んでいて思わず「ああ…!」と声を上げそうになるラストは秀逸。
人生の理不尽さと、
人の実直さが残した真実と、
…人生の理不尽さ。
短いページ数に見事に集約された無情な人の世のこんな時代劇を、携帯小説で読ませて下さった作者様に感謝です。
甘い恋物語の合間に、こんなピリリと辛いお話もどうですか?