―風が頬を撫でていく・・・。
僕は大きく伸びをして、風を体全体で受けようとする。
すると、伸ばした手に何か柔らかい感触があった。
僕はびっくりして指を引っ込めると、その先には一人の少女が笑いかけてきた。
「ねえ、隣いい?」
それが僕と史亜との最初の出会いだった。