秋夜の蝶/夜羽愛花
うなじ掠める秋の風秋の情景を作者様の筆力での描写のフィルターにかければその情景こそが優衣の、そして蝶子の心の闇へと繋がっていく。鮮やかであればあるほどにそれは紅い血しぶきをもって読者の心を鋭く突き刺してくる。うなじに感じるひんやりと冷たい秋の夜にはこうした美しい物語と共に月でも眺めたいものだ。