作品コメント
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- 花みちる
視覚の魔術
少女の成長を独特の視点で書き綴った古風な物語。
作者様の描く視覚の魔術には驚かされます。
物語の根底にある少女の成長記録を、豊かな色彩で彩った紅葉や蝶や着物の日本色。
秋の美しい物語です。
感じた事を、素直に述べさせて頂きます。
・全体的に古風なイメージがあるのに対し、「学校をサボッた」の表現だけが少し気になりました。俗っぽい感じになってしまいもったいないです。
・視覚、聴覚はよく働いていましたので、秋の空気の匂い(嗅覚)なんかも感じられたら…というのはみちるの好みです。
P16の蝶か四散するシーンも、P1から引っ張っている少女の山場シーンですのでもう少し描写を入れて読み込ませて欲しいな…というのもみちるの好みです。
・P1で「少女」と記載しているのに対し、主人公の視点から「少女」から「女性」になり、P16で主人公と蝶子が縮まった時点で「少女」とまた記載されているあたりで、作者様の細部への丁寧な拘りを見せて頂きました。
偉そうな事を申し上げましたが、大変興味深く読ませて頂きました。
ありがとうございました。 - 悠裏
とても共感出来る物語
思わず、自分が高校生だった頃を思い出してしまった作品でした。
?クラス約30人も居れば、一人二人は居るであろう馴染めない学生。
でもそれだけに、共感出来る人が多いと思います。
周囲に馴染めない自分が、実は自分から勝手に孤独になってしまっているかもしれないと、考えさせてくれます。 - さとみなおき
素直な気持ち
高校二年生の女の子が主人公のお話ですが、小学生から大人まで幅広い世代の方に共感を得られる素晴らしい作品だと思います。
主人公の孤独と優しさ、そして勇気。
人と共に生きていくのが人なのだとあらためて思う、素敵な物語でした。 - 中咲ホコロ
過去と未来の少女
過去は変えられない。
彼女の未来も変わらない。
でも、今を生きているなら、一歩の勇気で未来は変えられる。
闇と紅が鮮やかな、意識的に書かれた描写が彩る綺麗な物語です。 - 清乃
うなじ掠める秋の風
秋の情景を作者様の筆力での描写のフィルターにかければその情景こそが優衣の、そして蝶子の心の闇へと繋がっていく。鮮やかであればあるほどにそれは紅い血しぶきをもって読者の心を鋭く突き刺してくる。
うなじに感じるひんやりと冷たい秋の夜にはこうした美しい物語と共に月でも眺めたいものだ。 - あびぃ
寂しさ
互いに寂しさを抱えた二人が時を越えて通じた思い。
それはお互いにとって大事な事に気付かせてくれる出会い。
鮮やかな描写と景色が目に浮かぶようでした。
人は人を通じて生きてゆくのですね。
一歩を踏み出す勇気がとても伝わってきました。 - らくだ
一人でいること、手を差し延べられること
一人でいることが、どんなに悲しいことか、手を差し延べられるのはどんなに嬉しいことか。主人公の気持ちにシンクロしながら読みました。主人公の気持ちがひしひしと伝わってきました。
文章もきれいで描写も美しく、読んでいてページをめくるのが止まりませんでした。
とても素晴らしい作品です。是非一読を。 - 伊吹えみ
温かい
私も寂しい時って、自然と孤独を感じちゃいます。(…孤独だから寂しいのかもしれませんが)
誰かに相談したくても、出来なくて…
世界に自分一人しかいないような気分になります。
そういう意味では、この主人公達の気持ちがよく分かりました。
そしてこの作品で、周りの人たちの温かさが分かりました。
自分の周りには沢山の人がいると感じられました - 純子
孤独
孤独に陥るのも解放されるのも自分次第ですが、それは気に掛けてくれる人の有無でもあります。
幽霊は一人の少女のおかげで昇華し、少女は幽霊のおかげで自ら心を閉ざしていたことに気付きました。
心の奥底に優しさが潜んでいたからこそだと思います。 - ゆくふむ
秋の色気を感じました。
物語が始まる最初の辺りの秋を表現する文章に
凄く秋の色気がある表現だなぁ…
と感じて惹き込まれました。
優衣の孤独な想い
蝶子の孤独な想いが重なってお互い優しさに気付いて前向きになっていく姿は
読んでいて暖かくなりました。 - むにえな
めぐる季節
季節が移り変わっても、同じ秋はやってくる。
孤独にはぐれた者もまた、長年の季節を越えてめぐり会う。
優衣の周りに対する過敏な罪悪感が、ますます周りに対して壁を作ってしまう――
生きるために必要な図々しさまでも拒絶してしまったような、潔癖さを感じました。
自分の短所が報われるのは、それが長所となったときにあるのかもしれません。
だから優衣は、蝶子を救うことができたのでしょう。
周りに受け入れてもらえないながらも、いっそ周りを呪ったりもせず、だけど孤独を忘れることもなく……生き続けていた――そうせざるを得なかった蝶子が、私は好きです。
優衣の、周りとのとけ込めなさをもっと詳しく読みたかったです。
「必要とされていない」
と優衣が感じた出来事の分からなさゆえ、優衣を理解したような気にはなるのですが、共感までには至らなかったので。
きちんと描かれた優衣の成長過程、しかも自分も励ますことができる優衣の強さが、素敵でした。 - 千蓮
暗闇に さす光
暗闇に、光がさすような物語。
少女が幽霊と出会い、同じ悲しみを重ね合わせることで再生していく。序盤の妖しげな雰囲気とはうって変わって、読後はさっぱりとした印象を受けました。
どの瞬間を切りとっても隙がなく、繊細な描写が魅力的でした。
文句なしの星5です。 - うつら
綺麗
情景描写がとても美しい作品です
読んでいるだけでその光景が目に浮かびました
なかなか一歩を踏み出せなかった優衣も友だちができて良かったです^ ^ - 荒熊タスク
哀しいほどに、美しい
ストーリーだけを見るとホラーなのですが、怖くありません。
むしろ哀しいです。
丁寧な情景描写も、その哀しさをより引き立てています。
必読です。 - 六六六ナタス
秀作
文章作法から表現まで素晴らしい作品。
だからこそ、ストーリーテリングにもっともっと
注力して欲しいと感じました。
この方の実力ならば、もっと深く鋭く、そして温
かい作品にできたのではないか、と思わずにい
られないのです。
とても勉強になりました。
ご馳走様でした。 - なつき
移り行く季節のように
とても素晴らしい作品です。
幻想的で美しい風景、リアルに悩み苦しむヒロインの心理、そして物語の構成、全てが丁寧に書かれています。
文句なしの☆5です。
ぜひ読んでみてください! - 緑
感動・・・
おぉ…感動ものです。
比喩表現や、自然の描写、日常の描写など細かに描かれていて、丁寧に作られているなぁ、と感じました。
何よりも心理描写。
圧巻です。
主人公の孤独、そして心の変化。それらがひしひしと伝わってくる文面。
ラストは狙った感動じゃない。
自然とわき上がるってくる感動。
久しく忘れていた涙を流す、嬉しいという気持ちと良かったと心が温まる気持ち。
思い出させてくれてありがとうございます。
是非一読。