琴宮棄聞

考えさせられます。
内容はグロくて、怖い
そして、痛い。
『この子、イタい子だ』とういうイタいではない。読んでいて本当に身体が痛くなる錯覚に陥るほど、描写がリアルなのである。
ドMの人は勿論、ドSの人にも心地良いかも。わたしは普通の人だから痛いですけど。
だが、それは瑣末な事。
読んでいくウチに色々と社会性を含んでいる事が判る。犯罪やその報道、マスコミ、家族の絆……なかなか考えさせてくれる。
社会派のスプラッターホラーというところか?
難を言えば1ページに文字がぎっしり詰まっている事。わたしは本の小説も読む人間だから然程違和感はないが、携帯世代にはちょっと辛いのでは?というところで★四つ。
それでも他の作品も読んでみたくなるくらいの完成度はあるし、期待したい作家だと思う。