アオイ

友達や恋人、家族……。自分の身近にいる人達を改めて大切にしたいと思う作品でした。
「その気持ち分かるよ」と言えないのがもどかしいです。

読みながら過去の経験と重なり、涙が止まりませんでした。

私はリストカットをしたことがありません。ただ、学生の時に仲の良かった友達が、悩み追い詰められている時に作中の作者様のような心境になっていました。

その子は私にたくさん当たり、気持ちが落ち着いたら話をしてくれ、時々笑ってくれる時もありました。その笑顔を見るだけで幸せな気持ちになりました。

その子もリストカットはしていませんでしたが、今はもう、会えない場所にいます。ずっと傍にいて支えてあげたかったのに、その願いは叶いませんでした。

あれからたくさんの月日が経った今も、悲しいし悔しいし、何もできなかった自分が嫌になります。

それでも、その子の分まで必ず生きてみせます。そして、この先自分を慕ってくれる人がいるのならば、中途半端な同情はしていけないと思いましたし、そういう人を裏切るような人間にはなりたくないと考えさせられました。

作者様、生きていて下さり本当にありがとうございます。