遠回りの pure hearts [Ⅱ]

作者まぽ





―桜が咲き乱れる春





心地の良い柔らかな風が、私の頬を優しく撫でた





きっと、そう…





その風が、あたなを運んできたの





私の元へ、あなたを届けたの















夏、二人で打ち上げた花火





秋、拾い集めたイチョウの葉














そして、





純白に包み込まれた世界に





隣で白い息を吐くあなたに





私の全てが支配された





吹く風は、頬を冷たく鋭く撫でる





そんな高一の冬…





私達が…別れた冬――…













遠回りの pure hearts [Ⅱ]は、麻姫の高校時代 のお話です。

遠回りの pure hearts [Ⅰ]を先にお読みいただ いてからの方が、[Ⅱ]の内容をより理解できると 思います。

よろしければ先に遠回りの pure hearts [Ⅰ]をお読み下さい。