愛というにはほど遠く

作者真里





愛してるとか


好きだとか


そんな言葉じゃ足りないんだよ


だから僕は


何も言えなかったんだよ


抱き締めてくれた


あんたの腕


すぐに届いたはずの


あんたの肩


腕を回せなかった背中






まだ何も知らなかった


僕をどうか許して






※FTMts(♀→♂の性同一性障害)である作者の実話を元に描いています。


自分の体験を元にしていますので、所々感情的であったり、とりとめなく解り辛い表現もあるかと思いますが、この話では描きたいままに書いていこうと思います。


また、実話を元に書いておりますが、これは飽くまで全くのフィクションです。


人物名、団体名等は全て仮名であり、ここに書かれている事全てが実際に起こった事ではありません。


予めご理解、ご容赦の程よろしくお願いいたします。


また、セクシュアルマイノリティに抵抗のある方はご退室下さい。