誤差丸

少女と青年を結ぶ「謎」
記憶を失った少女と青年がどこに向かってゆくのか、向かわざるを得ないのか。
見えないリンクがどこで繋がるのか。
そんな物語の「謎」に惹かれ、暇を見つけては少しずつ読みました。

資料を上手く活用した専門的な場面もあり、なかなか楽しめます。


肝心な描写――特に人物描写や風景描写、人の動きの機微など、小説に不可欠な要素がやや欠けているのが少々残念でした。個性的なキャラクターが出てくるだけに。
描写を増やし、もう少し「絵」が浮かぶ文章になれば、今の何倍も楽しめます。


ちなみにこれは、あくまで「小説として」の評価です。
「脚本」や「漫画原作」のように捉えると、評価は変わってきます。
何と言いますか、もしこういうアニメ作品があれば観てみたいですね。