らくだ

いつかどこかの遠くの街
ここは日本だろうか。アジアのどこかなのか。それともヨーロッパの片隅か。

色彩豊かなとある色街のとある出来事。下級の遊女である香月の、更に過酷な仕事に従事するよう脅される時点から物語は始まります。

様々な思いや図りごとが交錯するこの閉ざされた街のなかで、香月は何をするのか。スピーディに物語は進み、目が離せません。

また、この架空の街の風俗や風習がよく練り込まれてつくられており、色街の雰囲気が匂って来るほどに伝わってきます。
文章もそつなく、すらすらと読める名文です。

巧い小説を読みたい方は是非読んでみてください。