あき

よくぞここまで!
●内容について。
主人公が自分の意志や役割を段々と分かってきて動いていくところに「がんばれ!」と声援を送りたくなります。それにつれて物語のテンポも上がってくるので、一気読破ものです。

ただミステリーとするならば、ミステリーに入っていくのが少し遅いことと、真犯人の存在が作中で若干薄い事が気になりました。それだけ周りのみんながすごくいいキャラしてるって事なんですが。個人的に浅尾最高☆

●文章について。
目を閉じると浮かび上がってくる、様々な幻想風景。文章の上手さもさることながら、私が一番惹かれたのは「いかにして美しく描くか」という点です。

言葉の一つ一つや描写の仕方がキャラクターの、世界の美しさを引き出すように練られている。そこが伝わってきて、とても素敵だな、と思いました。

面白いし勉強にもなるいい作品です。