夜の戦士に誓って

作者ニイナ

ありえない程の激しい欲求に,胸が震えた。“敵”であるはずの人間に,こんな欲望を抱くとは。……私は狼だ。人間との繋がりは,必要ない。



彼女を見ただけで熱くなる身体は,いったい誰のものだ。



彼女の涙を拭い,笑みに変えたい。


彼女が涙を流すなら,それは悦びに咽いだ時であって欲しい。




私を抱き締める両腕は,見たこともないほど逞しくて。


囁く低い声が,どうしようもないくらい私の身体を火照らせる。




あなたは,何者…?