アルハン一の舞姫と流布されるシエーヌ。

 そして、彼女を絡め取ったのはアルハンの領主であるヴェルン。


「わたしは、絶対にあの男を許さない」


 憎しみと共に、シエーヌは赤く情熱的な舞を踊り続ける。


 怨恨の先にあるのは、幸福か解放か、

 それとも――……



 西洋中世風異世界ロマンス。







 ――相聞歌は決して流れることはない。