鳥葬

誰もがそうであるように
自分の過去を肯定できるだろうか。過去から続く未来を肯定できるだろうか。現在にあってそれを思うことは、実はけっこう過酷なことだったりします。過去の結果として現在があり、現在の姿から未来を描かなければならないから生きることはしんどい。夢(または欲望)があれば尚更。出来ていないこと、叶わないことが苦しい。苦しいから行動が正論から外れて行く。

「a chair」西蘭高校に超人はいません。登場人物が、名前という記号や取って付けた不幸を付与された、結末へ向かうための道標ではなく、人間としてきちんと歪んで(変な日本語ですが)在るところから、小説「a chair」は始まっていて、
これは小説が「人間を描くもの」である以上、すごく大切なことであると共に、難しいことでもあるように思います。不調和を持った人間達による、調和についての体験哲学としての「a chair」

得た恋の行く先は別離でしたか。倦怠でしたか。得ていない恋に期待するものは何ですか。恋愛に失望する前に読んで欲しい。失望した後には尚更読んで欲しい。大切な一篇になると思います。そして、精神は入学へ。