あやかしの血が混じる混血の一族である秋月家に生まれた橘花は、あやかしの能力を引き継いで生まれた双子の姉、玲花と違い、その身に猛毒を宿していた。
触れた者をたちまち死に追いやる恐ろしい力を持った橘花は、一族の恥だと蔵の座敷牢に幽閉され、孤独な日々を過ごしていた。
しかしある日、父親から名家である笠屋敷家に嫁ぐことを命じられる。
笠屋敷家は代々、蛇神に贄を差し出すことで一族を発展させてきた純血の一族。
そのため嫡男の花嫁は、一族の業をすべて背負い、嫁いだ七日後に死ぬ呪いがかけられているのだという。
しかし、嫁入り当日、花婿である白玖は言った。
「俺が必ずお前を助ける。八日後、またこうして話そう」
贄の花嫁に待っていたのは、死ではなく溺愛。しかし七日目が近づくにつれ、橘花は呪いに蝕まれていく……。
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