旺の国の属国の騎馬民族の国より一人の姫が後宮入りを果たす。
彼女の名は蓮花。騎馬民族の族長の娘。宗主国『旺』の皇子、劉帆との婚姻により和平をもたらすことを期待されていた。しかし彼女の内心は、兄を暗殺した旺への恨みで一杯だった。しかも夫となる皇子は暗愚と言う。
旺の宮殿に着き、気乗りのしない婚儀を終えた夜、隠した弓を手に復讐を誓う蓮花。だがその呟きを劉帆に聞かれてしまう。すると、彼は手を組もうと言い出す。
三年前、皇太子が急死し劉帆は跡目争いの最中にいた。誰も信用ならない中、周囲を欺いていたのだ。
彼は手を貸す代わりに兄の仇を見つけてやる、自分が実権をにぎれば蓮花の国との関係改善にも手を尽くすと言う。その言葉を聞いて、蓮花は彼の手を取ることにする。
こうして二人は互いの目的のため、次期皇太子の位をめぐる争いに身を投じる。
慣れない生活や、失態を待ち構える女官や妃と争いつつ、他の皇子たちを制していく。
その中で、兄を殺した皇子が判明。蓮花は彼を懲らしめる。
そして最大勢力の皇子の不正を暴き、ライバルの居なくなった劉帆は新たな皇太子として立ち、二人は国の良き未来を夢見るのであった。
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