佐々木智也は、高校一年の頃に負った大きな怪我のせいで、部活を辞め、灰色の高校生活を送っていた。
そろそろ夏休み……そんな時、人生で初めての『サボり』をして向かった旧校舎で、ある一つのノートを見つけた。
『こんにちは。お友達になってくれませんか?』
名前も姿も、男か女かも分からない相手。
何となくのサボりついでに、何となく書きこんだことから、知らない相手との交換日記が始まった。
夏休み目前のある日。
芸術授業中に、交換日記の相手が誰であるかを知ってしまう。
どうして、交換日記なんかを始めたのか。
そこには、ある大きな理由が隠されていて……。
真実を知ってしまった時、智也は大きな決断を迫られる。