天真爛漫で話すことが好きな結はつい我儘を言ってしまう。
事故に遭ったことで記憶を無くした結はどれだけつっぱねてもお見舞いに来る陸に頼まれて、自分を撥ねた人に手紙を送ることになる。陸はどうやら結に何かを隠しているようだった。
ようやく返ってきた手紙の内容、結と同じく事故に巻き込まれ死亡した両親の予知夢。そして様々な人との出会いによって、結の決意が固められていく。
祖母は結の彼氏である直雪の名を聞くと拒絶を体に表していて―。
結の幼馴染である響生はいじわるで、優しくないけれど結のことを気にかけているようだった。そんな彼に警戒しつつも海水浴場に連れて行かれて、危険な目に遭ってしまう。
無くした記憶には誰かが助けを求める声が残っていて、それが結の友人である和子だと気付く。だが、和子の本音を知らない結は連絡が取れないことに不安を抱き、ようやく彼女の心に触れたときに通り魔に襲われる。
自分を撥ねた人と面会したとき、両親の予知夢と同じ場面に遭遇したとき、結は現実を知ることになる―。