二〇五〇年の東京では、ある都市伝説がまことしやかに囁かれていた。その都市伝説とは「満月の夜にのみ現れる廃ビルから飛び降りると、常軌を逸脱するほどの才能が手に入る」というもの。才能――多大過ぎる犠牲と引き換えに手に入る異能力。その種類は様々で、才能者の数だけ異能力がある。また、人が才能を選ぶのではなく才能が人を選ぶため、選ばれなかった人間は命を落とすしかない。そのうえ、才能が暴走する危険性もある。
もちろん、増えていく才能者や暴走者の存在を政府が黙認しているわけではない。廃ビルの謎を解き明かすため、才能が暴走した人間を始末するため、政府は秘密裏に才能者の組織を作っていた。組織に属するものはわずか三人と一羽。しかし、彼らは比類なき強さを持ち、無数の暴走者を葬り去っていた。
その組織の名は
――「ギフテッド」――
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