1話
時は二〇〇〇年。国内では犯罪歴のある者とその家族を低い身分、「劣証」と呼び、劣証以外の者で地位や能力を認められた者は「優証」とする優劣分離政策なるものが執行されていた。
医大生の佐藤春はある日、電車の脱線事故に遭い死に掛けるが、ギーク財団団員、アオという少女に助けられ命拾いする。財団は春に、政治家である父の機密データを盗ませることを企てる。
2話
財団の監視付きで帰宅した春。そこで春の母親が令和時代の切り裂きジャック、ヒルに殺害されたことが発覚する。ヒルは劣証からの反逆を意味する犯行を繰り返していた。
その後、春の父親の要望もあり、春はギーク財団に入団させられ、ハッキング業務があてがわれる。
3話
春の飛び抜けたハッキング技術は功を成し、ギーク財団に設立者、渡辺にも評価される。
そして、ギーク財団は表向きは政界に忠実でありながら、アメリカ、協働党直下の組織であり、後に政界を牛耳る計画をしていた事実が明らかになる。
さらに、春はアオが財団に入った理由とは家族を殺された劣証への復讐だと知る。
4話
その後も、春はハッキング技術と専属医としての技能を評価され、国外の政界機密データのハッキングと、負傷した団員の手当てに精を出す日々を送る。
そんな時、ギーク財団の動向を監視するある男の存在があった。
5話。
春がギーク財団に入団し、五ヵ月。財団はFBIの動きを鑑み、春の抹殺を決定する。さらに同時期、ヒルによってある病院内に爆弾が設置される。
6話。
春はハッキングにより爆弾を解除するが、ヒルに刺され死に掛け、アオの輸血で再び九死に一生を得る。代わりに瀕死の状態となったアオを助けるため、春はFBIと手を組む。
……感動の再会は、青春に入ると思うんだ。
春はいつかの再会を夢見て、アオとの別れを決意するのだった。