――高校生はもっと怒っていい。
新型コロナウイルスが猛威を振るった2020年。青春真っただ中の高校生の生活は翻弄された。
コロナなんて関係ないとうそぶいていても、その影響は徐々に目に見えてくる。
インターハイが中止になったり、休校となったことでクラスメイトたちとのつながりが薄れたり。片思いの相手とも会えないことが胸を締め付ける。写真部や文芸部の活動も制限され、貴重な青春の1ページが奪われた。『自粛警察』や『9月入学論』も彼らの心をかき乱した。卒業後にプロになったサッカー部のキャプテンは10年間、チームメイトへの申し訳なさを抱えたままプレーを続けた。
けれど、彼ら彼女たちの多くはただ黙ってやり過ごすことを選ばなかった。
生徒会はインターネット上でバーチャル文化祭を開いてつながりを確認した。双子のきょうだいは自粛期間中でもできるボランティアに取り組む。オンライン授業をきっかけに再開後の学校に通い始めた不登校の生徒もいた。高校総体の代わりに開かれたスポーツ大会では、運動部の生徒たちが全力を尽くした。
新型コロナウイルスの蔓延によって急激に残酷に容赦なく変化する社会の中で、高校生たちが何を考え、どう過ごしたかを描く連作短編集。
(1~10話は基本的に独立していますが、11話以降はつながりがあります。なお、本作は小説家になろうやカクヨムなどにも掲載しています。また、この物語はフィクションです)
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