遠い昔。とある地方で、毎年、桜が散る頃になると発生する、謎の病が蔓延していた。悪くすると死に至る災厄で、村人が大勢亡くなった。村外れの桜の大木に宿るという、万能の守り神。彼に厄を祓ってもらう引き換えに、心身共に清き若い娘を嫁に差し出す、という儀式の大役を生まれながらに背負った、巫女の家柄の少女。…もっと見る
本当は、わかっておりました。
だけど……信じたかった。
最後の……最期まで……
信じていたかったのです。
あなたの存在、全てを。