フランス革命の最中、断頭台へと向かう最後の王妃マリー・アントワネットは自分を罵る服とは到底呼べないような襤褸を纏う女性達を前に「何故自分がこんな目に合わなければいけないのか」と絶望の淵で僅かな怒りを感じてしまう。そして同時に、「自分を誰も知らない場所で、フランスに嫁いだばかりの幸せな頃に戻れたら何か変わるのだろうか」と願ってしまう。その瞬間、マリーの視界は暗転し気が付くと見知らぬ場所へとやってきていた。
一方、現代日本でロリータ服が趣味であることが学校で露見し、不登校になってしまった少女:楡井紫は命の次に大切だったロリータ服を捨てるという決断をするところだった。しかしゴミ袋を捨てる寸前で突然目の前に「マリー・アントワネット」を名乗る謎の少女が現れる。美しいドレスを着た記憶喪失の少女を見捨てることが出来ず、自称マリー・アントワネットと不登校ロリータ少女の不思議な共同生活が幕を開ける。
※シナリオ大賞用応募作品のため、小説本文自体は投稿しておりません。