高原で動物を飼い、精霊と共に生きる遊牧民族「鵬翔」は、隣国「蒼龍国」と土地を巡って数百年争いと休戦を繰り返していた。そしてとある戦いの渦中で、当時の首長とその妻が蒼龍国の将軍率いる兵に首を取られる。その後、両者の争いは再び休戦となった。
時は流れて休戦から十年後。鵬翔を率いる首長の妹であり、前首長の娘であるヨミは、両親を殺した蒼龍国の元将軍、蒼龍国の現皇帝である柳雹藍(りゅう・ひょうらん)への復讐心を胸に生きていた。
そんな中、蒼龍国の皇帝が皇后を選んだという噂を耳にする。鵬翔の代表として婚姻式典に呼ばれることを予想したヨミは、結婚で気が緩んだ彼を殺してやろうと画策するが、皇后に選ばれたのはなんとヨミ自身で――
※表紙はかんたん表紙メーカーさん(https://sscard.monokakitools.net/covermaker.html)からお借りしました
※18歳の飲酒の表現がありますが、この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません