ここは、波動を操る能力者と希少鉱物『夜如石』を保有する唯一つの国、日本国。
その能力者と鉱物によって飛躍的な発展を遂げてきた。世界の勢力均衡を崩す程に。
そして、日本国は世界中の標的となり、戦争の火種にもなり得た。
そんな日本国のあり方を定め導く存在、二つの政治的団体が現れる。
しかし方針の異なる二つの政党、どちらに国を委ねるか、未だ決まらず、権力闘争（パワーゲーム）が日々繰り広げられていた。
世界に狙われる日本国の自衛を担う、政党直属自警組織。
その自警組織に所属する、最上位の『律振力』能力者たち。
そこに名を連ねているのに、日本一の脳筋と揶揄される一織と、端正な顔と才能を引き換えに感情を失くしたと評判の千歳。
（不）名誉な肩書を持つ二人には、複雑で難儀な因果も付き纏い、平穏な生き方に憧れるばかり。
これは、誰よりも普通に焦がれる彼らが、大きすぎる力を持つ故に、世界の摩擦に身を置かれる物語。
彼らが自身の力と世界の本質を目の当たりにした時、何を糧に立ち上がるのか。周囲の期待か、平穏という名の願望か、未来か、仲間か。
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