エグマリン国の第二王女アルエットは、正妃と姉のデルフィーヌから腹違いの不義の娘と呼ばれて嫌悪され虐げられてきた。姉の婚約者を誘惑したと濡れ衣を着せられたアルエットは一人で真冬のミスダール領へ送られる。季節外れの避暑地には事情を抱えた人間しかやってこない。そこでアルエットが出会ったのは隻眼の青年だった。互いを詮索しないという暗黙のルールの中、優しく穏やかな彼との距離が縮まっていく。しかしある日アルエットに王城から戻ってくるように報せがきた。別れる前に互いの本名だけを告げて。フェザンと名乗った青年はアルエットを迎えに来てくれると言ったが、一向に連絡はないまま。あれは彼がついた嘘だったのではと落ち込んでいると、強大なクライノート帝国の脅威が目前に迫ってきて――
歪んだ愛
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