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加藤無理

創作意欲

 何かを書きたい。今までの作品よりも面白い話を書きたい。けれどもそう思うほど頭が真っ白になる。良い案が浮かばない。

 一所懸命に書いているつもりだが、もがけばもがくほど話が陳腐になっていく。描写も平面的でつまらないものになっていく。

 臨場感溢れる現実味のある話を書きたい。しかし書けない。

 十代二十代の時は気の向くままに書いていた。書くのが本当に快楽だった。完成度は高くなかったけれど、充実感があった。登場人物達が物語を勝手に進めてきた。

 今はそんなワクワクが無い。必死に書いてはいるけれど、不安ばかりが積もる。

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