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メラニー

めらにー

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166 メッキ

 こんにちは。

 やっと今やっている大河ドラマの一話を見ました。今頃?ですよね。そうなんですけどね……先日やっと前回のシブサワさんのお話を見終わったところなんですよ(汗)
 いやー、なんというか。最後に戦いに負けてしまうとかを史実を知っているお話は終盤は耐え切れなくて見なくなってしまうのだけど、とりあえずシブサワさんのお話はそう言う事も無く穏やかで良かったです。

 で、今やっているお話ですが。実は第一話を見る前に主演の方の密着ドキュメントを見ていたのです。
 そこで彼が「メッキがはがれる」話をしていたのが心を打った。私は彼と比べるのもおこがましい、何者でもないクソ役者でしたが、メッキという点だけは、すごくその感覚が分かるのです。
「今まではメッキを見てもてはやしてくださっていたけれど、そろそろみんなが気が付いてしまうから役者という仕事と向き合って自分を磨かないといけない」という内容でした。

 実は私も役者として、思いのほかもてはやして頂いた事がありまして。誰の記憶にも記録にも残っていないような、ちっぽけな出来事です。
 高校の時に出た演劇の大会で、役者としての私をすごく褒めていただいた事があるのです。大会なので、色んな学校の生徒やOBの方が見に来ているので、感想をロビーに貼られた模造紙に書いたり、アンケートを貰ったリスのですが、ポジティブな感想は私の演技についてだけでした。まぁそれには理由があって、演劇の大会に出たのも見たのも初めて。先輩は居たものの人数も少なく演劇部として機能していなくて、講師もいないし顧問も演劇に興味がある訳では無い。そんな中で私たちは手探りで「高校演劇」がどういうものか、どれくらいの規模でレベルはどの程度か、照明の発注はどのように指示をしたらいいか、音響は、衣装は……と全て分からないまま挑んだ大会だったのです。だから大道具も衣装も全部見栄えが悪くて、物語に集中できないくらい酷かったと思うのです。ネガティブな感想を貰っても仕方がない。
 しかしそんな中、私の演技だけが褒められていて。確かに私はあの時、舞台の板の上で生きていた感覚があるのです。そこは劇中では無く本当の世界にいるような、パラレルワールドで違う人格を得たような。役が憑依したような。不思議な体験でした。それをもう一度味わいたいと思って演劇をその後続けてしまったくらいの、私の人生を狂わせた体験でした。
 
 でもそれが私の役者としての才能で無い事は、私自身その時からすでに分かっていました。ただ、こうすればいいんだろうな、をやっただけ。どちらかと言えば、大げさすぎてどこまでが素なのか演技なのか本気でやっているのか、冗談なのか……その辺りが曖昧になってしまうくらいの体当たりをすれば目を引くという事が分かっていてやったのです。それでいてシリアスなところは、グッとシリアスに落とし込めばいいんでしょ?と。
 全部計算。どこかで見た事がある正解だと思う演技を繋げただけ。本当は役を理解して物語と人物を掘り下げて、気持ちの流れを作って演技出来るのが役者なのでしょう。あの時の私はバレていないだけで、気持ちなんて繋がっていなくて、シーンシーンで、いや、セリフごとに気持ちは途切れていたと思います。
 だから褒めてもらっても、さほどは嬉しくなかった。こんなものなのか……と。

 そして大学で学生劇団に入って本格的に演劇を始めてしまい……そこで私のメッキはすぐに剥がれました。それも分かっていた事でしたが。
 四つ上の先輩たちがすごいセミプロ集団だったので、一緒に演劇をするとすぐにバレてしまいました。そして見に来てくれたOBの先輩にも本番を見て「板に立っただけで、しゃべってないのに噴き出してしまいそうになったのは、演技で作っているのかと思ったら、きっと素でしょ?」と。大学での初舞台はコンビニのバイトの制服を着て落ち込みながらフラフラっと登場するというシーンだったのです。
 笑かす要素なんて一つも無いのですが、面白かったそうです(笑)みんな、私の殻によるカモフラージュを見てなんか異質だな、と思ってくれていただけで役者としての光では無かったんですよ。
 それでも私はそこから数年、あのパラレルワールドの住人の追体験がしたくて続けたのですが、あれから一度も感じることは無かったです。
 そもそもが役者を始めたのも演劇がしたかった訳ではなく、歌を歌う場所が無かったり大声を出す場所が無かったら始めたので……役者向きでは無かったのです。

 人に見られている自分と本当の自分に乖離があって、自分の評価をはるかに超えて人から評価されたり、自分にない部分を褒められたり求められたとき、いつばれるのかと恐怖が生まれる。
 彼の「メッキ」発言を聞いて瞬時にその事を思い出していました。
 きっと彼の中にも世間での自分と、内なる自分との乖離をずっと見つめてきたんでしょうね。私からすれば剥がれることのないメッキはメッキではないと思うのだけれど。
 ストイックな自分も自分を演出する為のやせ我慢だったとしても、それを続けているのなら、それはストイックなのです。
 自分がどう評価をしようと、第一線で活躍を続けているという事は本当にすごい事ですね。
 私の特別好きな原作マンガの実写を二作も主演されているので、一応見ようかと思って録っていたドキュメントでしたが。色々考えさせられました。肩に乗る重圧は大変なストレスなんだろうなぁと。


 そう思うと、ここは気楽でいいです。乖離も何も本当の事しか書いていないし、期待もされていないだろうし、私が毎日書き続ける……という事くらいしか肩に乗っていない(笑)
 でもまぁ、毎日何にも書くことが無いと思いながらもなんとか続けていて、書き終わることろには、よく今日も書いたなぁと思うのですが。ほんと、その点は苦しいですね……書くことないですからね……
 今日もよく頑張ったな。

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