『普通』に生きることに縛られ、心の重石になっている浅間陽太は、ある日街角で『おたすけ屋』を営む久城常陰と出会う。
悩みはないと言いながらも浮かない顔をする陽太を、常陰はVR旅に誘い心を少し解きほぐしていく。そして、いらない荷物となっていた固定観念を徐々に下ろしていこうと提案。
陽太は、幼少期の恋をきっかけに始まった『普通化計画』を常陰に話し、心の荷物を下ろしていく。
その後もVR旅だけでなく実際の街も旅しながら、親が決めた『普通』を手放し、自分らしさを受け入れていく。また、VR旅の開発者・斎藤真琴やその恋人でカフェ経営者の有野まりあとも交流を重ねて常陰のことを知っていき、初恋の人を彷彿とさせる常陰に惹かれていく。
常陰もまた、自分の名を変だと堂々と宣言してくれた陽太に惹かれる。
だが、常陰は陽太が向ける好意は初恋の人の代用だと考え、想いを拒む。
常陰は誰かの『代用』とされるのが何より耐えられなかった。
それは、大企業・久城グループの子息でありながら義理の兄の影武者として生きていることが原因だった。
陽太は改めて自分の想いが代用なのか、それとも今の常陰に向けたものなのかを真剣に考える。その過程で、実は初恋の人が常陰だと知り、代用ではないと胸を張ってもう一度告白をする。
晴れて想いを通わせた二人は、『普通』『代用』それぞれが抱える荷物を下ろすことを決意。
陽太は真琴のVR開発を手伝うようになり、常陰はまりあのカフェで働き、新しい人生を歩み始めた。