クリスマスの夜の街はとても綺麗な朧月夜のお散歩でした。わたしは夜明けの空を見上げながら、窓辺の鉢植え植物に朝の灌水作業などを済ませると、フォレストホリデークリスマスコフレのハンドクリームを手肌になじませると、サンタクロースの森のかおりを楽しんで、百物語をもう少し朝陽が昇り、窓辺が明るくなれば読み親しもうと思っておりました。やや明るくなり、百物語の十四話までを楽しく拝読させていただいていると、わたしはフォレストホリデーのかおりがページをめくる都度、ふんわりとかおるのを速水のメンソールのたばこになぞらえた。一丁目のたばこ屋さんのおばあさまを懐かしく思い出しながら……。
幼い記憶も呼び覚ます百物語の意外性はわたし自身をとても懐かしい気持ちにさせた。優しくて穏やかで暖かな色彩のイラストが頭の中でふんわりと描かれるような商店街の街並みの景色を記憶に残して……。
わんこの三太郎がクリスマスモチーフの風呂敷に背負ってきた三つのクリスマスプレゼントを開封すると、真珠のイヤリングとタンザナイトのクリスマスリングと白蝶貝と珊瑚とルビーのかんざしがそれぞれのボックスに綺麗にクリスマスカードと一緒に入っておりました。真珠婚と珊瑚婚とルビー婚の三夫婦からの贈り物はこのような記念品だったのですね。
それはとても美しい思い出の玉手箱のようにふっと記憶を思い出させる珠玉の物語……そうして四十年間物語を組み立て続けて、今があること、すべては積み重ねで成り立っているのだとわたし自身はしみじみと思いを馳せると……あの頃の十五年前のクリスマスプレゼントを思い出すのです。
あれからもう丸十五年も経つのですね。サンタグラーフ達と楽しく遊んでいた懐かしいクリスマスの物語とちょうどアニバーサリーイヤーが十五年……クリスタル・アニバーサリーなのだとわたしにそれを感じさせる……サンタグラーフからの紫水晶とパヴェダイヤのペンダントのクリスマスプレゼント……わたしはお財布とキーケースを贈ったっけ……。
その昔の過ぎ去った楽しい思い出はホワイトアルバムのようなものでした。
窓辺とお庭の鉢植え植物に灌水作業などを済ませると、らんらんちは聖夜のカレーパンに猫裏紅茶とジャスミンティーにメープルレモンを添えていただいて、とてもよきクリスマス休暇です。
わたしはエタニティリングのクリスマスリングを手に取ると、おまけのペンダントトップとペンパルからのクリスマスプレゼントの夢の国の百周年くまぷーさんのペンダントと一緒にコーディネートするとお洒落かもと思い、ファたそのドレッサーにそっと忍ばせるのでした。
黄金色の夕陽に染まる頃、わたしは再び港街ルーヴィルまでお散歩して、クリスマスブーケのお代を支払い、おゆうごはんはきんぴられんこんにカレイのみりん焼きに白米に佃煮にみかんにお味噌汁とジャスミンティーといただいて、泌尿器科とパラガス先生のおくすりを飲んで、暮れなずむ窓辺からの景色を眺めては、今宵もしっかり熟睡出来ると良いかなと思いつつ、眠りに就く支度をするのでした。