自分の信じる物語を紡ぐ、少女のお話。
目を覚ますと、そこはおとぎ話の舞台となるお城だった。
そこには『月光の君』と呼ばれる魔性の男が住んでいて、乙女たちを魅了して閉じこめ、魂を喰らうという。恋に落ちたらおしまいだ。二度と帰ることはできない。そう、まことしやかにうわさされていた。
恋物語にあこがれる少女ヒューティアは、そんなお城に迷いこみ、月光の君の美しさに強く心を揺さぶられながらも、脱出を目指して奮闘する。果たして、恋に落ちてしまう前に、おとぎ話の城を出ていくことができるのか?
あこがれた物語をなぞる、ファンタジーロマンス小説。