家庭環境により声を失っていた高校二年生の文月コウタはある日、クラスの中心人物である花咲ユウに「文化祭で弾き語りをしたいから練習を側で聞いていてほしい」と言われる。なぜ声が出ない自分を誘うのかとコウタは警戒しながらも、印象通りの天真爛漫なユウの性格に惹かれていく。
文化祭準備期間を通じて二人は距離を縮めていくも、次第にユウが自分と同じ深い悩みを抱えていることにコウタは気付く。何か力になれることはないかと探っているうちにコウタは自分の声を取り戻し、ユウの弾き語りが最高の瞬間となるように協力したことで、ユウの悩みは解決できたと話を結んだ。
しかし休み明けにユウが突然転校してしまう。残された手紙にはこれまでの感謝の気持ちと三年後に再会しようと約束が結ばれていた。三年後、コウタはユウと再会する。そこには声を失っていた別人のようなユウがいて……。
他人の期待と理想を演じ続けた二人が、本当の自分を探して強く生きた物語――。
illustration:ほの 様(ココナラ依頼)
制作期間 2021/10/16〜2022/09/30(900h+)
文芸
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